京都の絶景夜景スポット「将軍塚青龍殿」完全ガイド

京都府 将軍塚
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京都市内を一望できる夜景スポットをお探しなら、東山山頂に位置する「将軍塚青龍殿」がおすすめです。市街地から約200メートル高い場所にあり、清水寺の舞台の4.6倍もの広さを誇る大舞台から、京都タワーを中心とした市内全域の夜景を楽しめます。春の桜ライトアップ、秋の紅葉ライトアップの時期には、幻想的な景観と夜景のコラボレーションが人気を集めています。

目次

将軍塚青龍殿の魅力とは

京都市内を一望できる絶景スポット

将軍塚青龍殿は、京都市山科区の華頂山山頂に位置する天台宗青蓮院門跡の飛地境内です。標高約200メートルの高台から京都市内を見渡せる立地が最大の特徴で、大舞台と西展望台という2つの展望エリアを備えています。

大舞台は清水寺の舞台の約4.6倍という広大な面積を持ち、訪れる人々にゆったりとした空間を提供します。西展望台からは大阪方面のビル群まで見渡すことができ、晴れた日には関西圏の広大なパノラマ景観を楽しめます。

歴史と伝説が息づく場所

将軍塚という名称は、平安京遷都の際の伝説に由来します。794年、桓武天皇が平安京を造営する際、この地で都の安泰を祈願するため、将軍の土偶に甲冑を着せて弓矢とともに塚に埋めたことから「将軍塚」と呼ばれるようになりました。

実際の将軍塚は、古墳時代に造られた直径約20メートル、高さ約2メートルの円墳で、現在も青龍殿の境内に存在しています。平安京以前から存在していた古墳が、都の守護の象徴として新たな意味を持つようになったのです。

夜景観賞で知っておきたい課題

循環バス廃止によるアクセスの制約

将軍塚青龍殿は山頂に位置するため、公共交通機関でのアクセスには制約があります。京都市営地下鉄東西線「蹴上」駅や「東山」駅が最寄りですが、駅から徒歩では30分以上の上り坂となり、現実的にはタクシーの利用が必要です。

循環バスが廃止されている点に注意

以前は三条京阪駅から将軍塚青龍殿へ直行する循環バス(京阪バス70番系統)が土日祝日や観光シーズンに運行されていましたが、2024年4月1日をもって廃止されました。循環バスの廃止により、公共交通機関のみで訪れることが困難になっています。

循環バス廃止後の現在は、以下のいずれかの方法でアクセスする必要があります:

  • 自家用車やレンタカーで東山ドライブウェイを利用
  • 蹴上駅・東山駅・三条京阪駅からタクシーを利用
  • ハイキングルートを徒歩で登る

特に夜景観賞を予定している方は、循環バスが廃止されていることを考慮して、タクシーまたは自家用車でのアクセスを事前に計画することをおすすめします。

拝観時間と季節による制限

通常の拝観時間は午前9時から午後5時まで(受付は午後4時30分終了)です。夜景を楽しめるライトアップは、春の桜シーズン(3月下旬〜4月中旬)と秋の紅葉シーズン(10月下旬〜12月上旬)の期間限定で実施されます。

ライトアップ期間中は日没後から午後9時30分まで拝観可能ですが、この時期は混雑が予想されるため、早めの時間帯に訪れることをおすすめします。

将軍塚青龍殿の見どころ

大舞台からの圧巻のパノラマ夜景

青龍殿の最大の見どころは、何といっても大舞台から眺める京都市内の夜景です。清水寺の舞台の4.6倍という広大なスペースは、多くの観光客が訪れる時期でもゆったりと景色を楽しむことができます。

眼下には京都タワーを中心に、碁盤の目のように整然と並ぶ平安京の街並みが広がります。夜になると街の灯りが宝石を散りばめたように輝き、昼間とは異なる幻想的な雰囲気を醸し出します。視界が良好な日には、大阪方面のビル群や遠くの山並みまで見渡すことができます。

西展望台から見る季節の彩り

大舞台と並ぶもう一つの展望スポットが西展望台です。こちらからは庭園のライトアップを上から眺めることができ、特に桜や紅葉の時期には絶景が広がります。

西展望台の特徴は、夜景と季節の植物を同時に楽しめる点です。ライトアップされた桜や紅葉が浮かび上がる様子と、その背景に広がる京都の夜景のコラボレーションは、訪れる人々に感動を与えています。

国宝「青不動明王二童子像」

将軍塚青龍殿には、文化財としても重要な国宝「青不動明王二童子像」(青不動)が安置されています。11世紀頃に制作されたこの仏画は、日本三大不動画の一つとして高く評価されており、仏教美術史における傑作として知られています。

青不動の名は、体が青黒い色で描かれていることに由来します。本物の青不動は青龍殿の奥殿に安置されており、その手前には精巧に複製された青不動が掲げられているため、訪問者は誰でもその姿を拝観することができます。教科書にも掲載される有名な仏画を間近で見られる貴重な機会です。

回遊式庭園と四季の植物

青龍殿の庭園は、回遊式庭園に枯山水庭園を組み合わせた造りで、室町時代の作庭手法を取り入れた趣深い空間となっています。約200本の桜、約220本の紅葉のほか、藤、シャクナゲ、源平垂れ桃など、四季折々の植物が植えられています。

春には満開の桜が、秋には燃えるような紅葉が庭園を彩り、それぞれライトアップによって幻想的な景観を作り出します。昼間の拝観でも十分に美しい庭園ですが、夜間のライトアップ時には昼間とは全く異なる神秘的な雰囲気を楽しめます。

将軍塚青龍殿への効率的なアクセス方法

車・タクシーでのアクセス

最も便利なアクセス方法は、自家用車またはタクシーの利用です。京都市街地から「東山ドライブウェイ」を経由して約15〜20分でアクセスできます。

東山ドライブウェイは一般道路として無料で通行可能です。ドライブウェイ沿いには東山山頂公園があり、その先に将軍塚青龍殿が位置しています。

将軍塚青龍殿の境内には無料駐車場が完備されており、普通車で数十台分のスペースがあります。駐車場から青龍殿までは徒歩1分程度と非常に便利です。タクシーを利用する場合、京都市営地下鉄東西線「蹴上」駅から約5分、青蓮院からは約10分です。

公共交通機関でのアクセス – 循環バス廃止後の対応

将軍塚青龍殿は山頂に位置するため、公共交通機関のみでのアクセスは困難です。かつては京阪バス70番系統の循環バスが三条京阪駅から「将軍塚青龍殿」バス停まで運行されていましたが、2024年4月1日をもって廃止されました。

循環バス廃止の経緯

京阪バス70番系統は、春秋の観光シーズンを中心に土日祝日や4月・5月の連休、11月に運行されていた期間限定の循環バスでした。将軍塚青龍殿への直通バスとして多くの観光客に利用されていましたが、利用者数の減少などを理由に廃止となりました。

循環バス廃止後のアクセス方法

循環バスが廃止された現在、公共交通機関を利用する場合は以下の方法となります:

  • タクシー利用: 最寄り駅は京都市営地下鉄東西線の「蹴上」駅で、駅からタクシーで約5分、料金は約1,000円程度です。なお、蹴上駅にタクシー乗り場がないため、タクシーはアプリ配車か流しの車を探すことになります。タクシーを見つけやすい三条京阪駅から利用する場合は約10分、料金は約1,500円程度が目安です。
  • バス+徒歩の組み合わせ: 三条京阪駅から京阪バス19系統(四条山科醍醐線)に乗車し、「九条山」バス停で下車するルートがあります。九条山バス停から将軍塚青龍殿までは徒歩約15〜20分の上り坂となりますが、循環バス廃止後の代替手段として利用できます。京阪バス19系統は1日に数本程度と本数が少ないため、事前に京阪バスの時刻表を確認することを強くおすすめします。
  • 徒歩・ハイキング: 駅から徒歩でアクセスする場合、急な上り坂を30分以上歩く必要があります。本格的なハイキングを楽しみたい方には、後述する京都一周トレイルのルートがおすすめです。

循環バス廃止により不便になったと感じる方もいますが、タクシーを利用すれば比較的短時間でアクセスでき、特に夜景観賞で帰りが遅くなる場合は、タクシーの方が安全で便利です。複数人で訪れる場合は、タクシー料金を割り勘にすることで一人当たりの負担も軽減できます。バスと徒歩を組み合わせる方法は、体力に自信がある方やハイキングを楽しみたい方に適しています。

徒歩・ハイキングルート

将軍塚青龍殿は「京都一周トレイル」というハイキングコース上に位置しており、徒歩でアクセスすることも可能です。整備された登山道があり、ハイキングを楽しみながら訪れることができます。

主なルートは以下の4つです:

  • 清水寺コース: 清水寺から約40分の登山ルート
  • 粟田口コース: 粟田口から約20分の比較的短いルート
  • 八坂神社コース: 八坂神社裏手の円山公園から将軍塚道を通るルート(約15分)
  • 九条山コース: 三条京阪駅から京阪バス19系統で「九条山」バス停下車後、徒歩約15〜20分

九条山コースは、循環バス廃止後に公共交通機関を利用しながら徒歩でアクセスしたい方に適しています。三条京阪駅から九条山バス停まではバスで約10分程度、バス停からは東山ドライブウェイ沿いの歩道を上っていくことになります。京阪バス19系統(四条山科醍醐線)は本数が少ない(1日数本程度)ため、事前に京阪バスの公式サイトで時刻表を確認することを強くおすすめします。

いずれのルートも本格的な登山装備は不要ですが、歩きやすい靴と動きやすい服装での訪問をおすすめします。特に八坂神社コースは比較的短時間でアクセスでき、神社参拝とハイキングを組み合わせたい方に適しています。

将軍塚周辺のおすすめ観光スポット

青蓮院門跡

将軍塚青龍殿は青蓮院門跡の飛地境内にあたるため、青蓮院との組み合わせ観光がおすすめです。青蓮院は将軍塚から車で約10分の距離にあり、江戸時代の小堀遠州作と伝わる美しい庭園で知られています。

青蓮院も春秋にライトアップを実施しており、時期によっては将軍塚と青蓮院の両方でライトアップを楽しむことができます。本坊と飛地を合わせて訪問することで、青蓮院の歴史と文化をより深く理解できるでしょう。

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