添乗員ライターがお届けする旅行情報。今回は大阪を代表するランドマーク、通天閣を最もお得に楽しむ方法をご紹介します。
大阪・新世界にそびえ立つ通天閣は、訪れる人々を魅了し続ける観光スポットです。展望台からの眺望、幸運の神様ビリケンさん、そして大阪の歴史を感じられるこの場所を、できるだけお得に楽しみたいと考えている方も多いでしょう。
この記事では、通天閣への入場方法から、大阪観光をさらにお得にする楽遊パスの活用法まで、通天閣を満喫するための情報を徹底解説します。
通天閣の入場料金を確認しよう

通天閣を訪れる前に、まず料金体系を理解しておきましょう。
2025年4月1日より、通天閣の入場料金は以下のように改定されました。
一般展望台入場料金
- 大人(15歳以上):1,200円
- 子ども(5~14歳):600円
特別屋外展望台追加料金
- 大人:300円
- 子ども(5~14歳):200円
通天閣への入場方法とオンライン予約

通天閣への入場には、当日券の購入と事前のオンライン予約の2つの方法があります。
オンライン予約ならスムーズに入場
混雑する週末や休日に訪れる場合は、事前にオンライン予約をしておくことをおすすめします。KKdayでは通天閣の入場チケットをオンラインで購入できます。
KKdayで予約するメリット
- 当日の待ち時間を短縮できる
- QRコードを提示するだけでスムーズに入場
- スマホで簡単に予約管理
事前にオンライン予約しておけば、当日はチケット購入の列に並ぶ必要がなく、QRコードを提示するだけで入場できます。時間を有効に使えるため、大阪観光をより充実させることができます。
大阪楽遊パスで通天閣をもっとお得に

通天閣だけでなく、大阪の複数の観光スポットを巡る予定がある方には、大阪楽遊パスが非常にお得です。
大阪楽遊パスとは
大阪楽遊パスは、大阪市内の25以上の人気観光施設が定額で巡り放題になる電子チケットです。通天閣をはじめ、梅田スカイビル空中庭園展望台、四天王寺、HEP FIVE観覧車、レゴランド・ディスカバリー・センター大阪など、多彩な施設が対象となっています。
大阪楽遊パスの料金
- 1日券:2,400円
- 2日券:3,000円
利用方法
- オンラインサイトで大阪楽遊パスを購入
- 施設の窓口でQRコードを提示するだけ
どれだけお得になるのか
具体例で計算してみましょう。通天閣を含む以下の施設を1日で巡った場合:
- 通天閣(一般展望台):1,200円
- 梅田スカイビル空中庭園展望台:1,500円
- HEP FIVE観覧車:600円
- 四天王寺:300円
通常料金の合計:3,600円
大阪楽遊パス1日券:2,400円
節約額:1,200円
わずか4施設を巡るだけで、すでに1,200円もお得になります。2日券(3,000円)を使えば、さらに多くの施設を訪れることができ、節約効果はさらに高まります。
レゴランド・ディスカバリー・センター大阪(通常3,300円前後)や、帆船型観光船サンタマリア(通常1,600円)なども対象施設なので、大阪観光を充実させながら、同時に大幅な節約も実現できるのです。
大阪楽遊パスの対象施設(一部抜粋)
- 通天閣(展望台)
- タワースライダー
- 梅田スカイビル空中庭園展望台
- HEP FIVE観覧車
- 四天王寺
- 絹谷幸二 天空美術館
- レゴランド・ディスカバリー・センター大阪
- 帆船型観光船サンタマリア
- 大阪城御座船
- 道頓堀リバークルーズ
- GLION MUSEUM
通天閣の一般展望台だけでなく、TOWER SLIDERも楽遊パスの対象となっています。通常、展望台とタワースライダーを両方楽しむと2,200円かかりますが、楽遊パスがあれば追加料金なしで利用できます。
通天閣の魅力を徹底解説

大阪のシンボルとして愛され続ける通天閣の歴史
通天閣の名前は「天に通じる高い建物」という意味を持ちます。この名称は明治期の儒学者、藤沢南岳によって命名されました。
初代通天閣は1912年(明治45年)に誕生しました。第5回内国勧業博覧会の会場跡地に、遊園地「ルナパーク」とともに建設されたこの塔は、当時としては画期的な建築物でした。
初代通天閣は、パリの凱旋門の上にエッフェル塔を乗せたような独特のデザインが特徴でした。高さは約75メートルで、当時「東洋一」の高さを誇る展望塔として、大阪市民の誇りとなりました。塔の下部はアーチ状の門になっており、ルナパークへの入口として機能していました。
ルナパークは、ニューヨークのコニーアイランドにあった遊園地を参考に造られた娯楽施設で、通天閣とルナパーク内のホワイトタワーを結ぶ日本初の旅客用ロープウェイが架けられていました。温泉やプール、メリーゴーランド、音楽堂などが設置され、明治・大正時代の大阪における一大テーマパークとして大いに賑わいました。
しかし、1943年(昭和18年)、通天閣の足元にあった映画館からの火災により、初代通天閣は損傷を受けました。その後、戦時下での鉄材供出のため解体され、大阪のシンボルは一度姿を消すこととなりました。
戦後、地元の人々の「新世界を復興させたい」という強い思いから、1956年(昭和31年)に2代目通天閣が再建されました。地元住民からの出資によって設立された通天閣観光株式会社が中心となり、なにわの心意気によって現在の通天閣が誕生したのです。
2代目通天閣の設計を手がけたのは、東京タワーやさっぽろテレビ塔なども設計した建築家、内藤多仲です。避雷針を含めた高さは108メートル。2007年には登録有形文化財に指定され、大阪の貴重な文化遺産として認められています。

この長い歴史を持つ通天閣は、単なる観光スポットではなく、大阪の人々の誇りと復興の象徴として、今もなお愛され続けているのです。

5階 黄金の展望台で幸運の神様ビリケンさんに会おう
通天閣の最大の見どころといえば、5階の「黄金の展望台」です。地上87.5メートルの高さに位置するこの展望台は、その名の通り一面が黄金色に輝く豪華な空間です。
豊臣秀吉の黄金の茶室をオマージュして2012年に改装されたこのフロアは、大阪らしい派手さと華やかさが詰まっています。窓からは大阪の街並みが一望でき、天気の良い日には六甲山や生駒山系まで見渡すことができます。
そして黄金の展望台で最も人気なのが、幸運の神様「ビリケンさん」です。ニコニコと笑った表情と、両足を前に投げ出した独特の姿が愛らしいこの像は、通天閣のシンボル的存在となっています。
ビリケンさんは元々アメリカ生まれの神様です。1908年にフローレンス・プリッツという女性イラストレーターが「夢で見た神様」をモデルに制作したキャラクターが起源とされています。日本には1909年に伝わり、1912年にルナパーク内の「ビリケン堂」に安置されたことが、通天閣との縁の始まりでした。
現在の3代目ビリケンさんは、2012年の通天閣100周年を記念して設置されました。高さ60センチメートルのクスノキの一木彫で作られており、2020年の修復作業で全身に金粉が施されました。
「足の裏を撫でると幸せになる」という言い伝えがあり、多くの観光客がビリケンさんの足の裏を撫でて幸運を祈願しています。家内安全、商売繁盛、合格祈願など、あらゆる願いを叶えてくれる「なんでもござれの福の神」として親しまれています。
黄金の展望台には、七福神のミニチュア木像も設置されています。ビリケンさんを含めて「八福神」と呼ばれ、関西随一のパワースポットとして知られています。各木像の下にはスタンプが置かれており、八福神めぐりを楽しむこともできます。
4階 光の展望台で大阪らしい派手な演出を楽しむ
5階から階段で降りると、4階の「光の展望台」に到着します。地上84メートルの高さにあるこの展望台は、昼と夜で全く異なる表情を見せてくれます。
昼間は開放的な展望台として、大阪の街並みをゆっくりと眺めることができます。京セラドームや天王寺動物園、あべのハルカスなど、大阪の名所が一望できる絶好のビューポイントです。
そして夜になると、光の展望台は一変します。カラフルなスポットライトとミラーボールが輝き、まるでディスコのような空間に変身するのです。派手な照明演出は「大阪人は光るものが好き」という発想から生まれたもので、まさに大阪らしさ全開の演出です。
時間帯によって音楽のテンポも変わり、午前中は控えめですが、午後から徐々にアップテンポになり、夜はさらにヒートアップします。この派手な演出が、訪れる人々を楽しませてくれます。
特別屋外展望台「天望パラダイス」で大阪の空を独占
通天閣の最上部に位置する特別屋外展望台「天望パラダイス」は、通天閣で最もスリリングな体験ができる場所です。
地上94.5メートルの高さにある屋外の展望台では、四季の風を直接感じながら大阪の景色を360度楽しむことができます。室内の展望台とは違い、視界を遮るものがほとんどないため、より迫力のある景色を堪能できます。
この展望台には、跳ね出し展望台「TIP THE TSUTENKAKU」も設置されています。塔から外側に突き出した展望台の先端部分は床がシースルーになっており、足元を見下ろすとまるで空中に浮いているような感覚を味わえます。地上92.5メートルの高さからのスリル体験は、勇気のある方にぜひ挑戦していただきたいアトラクションです。
天望パラダイスは別途料金が必要ですが(大人300円、子ども200円)、5階のインフォメーションカウンターで受付を済ませて階段を登るだけでアクセスできます。大阪の空を独占できる特別な空間を、ぜひ体験してください。
3階 通天閣の歴史を学べる資料展示フロア
3階は約100年前の新世界の街並みやルナパークの様子を再現したジオラマ、当時の写真などが展示されているフロアです。
精巧に作られたジオラマを眺めていると、まるで100年前にタイムスリップしたような気分になります。初代通天閣の姿や、ロープウェイで結ばれたルナパークの全景、当時の新世界の賑わいなど、貴重な歴史資料を通じて通天閣の歩みを知ることができます。
3階には「通天閣カフェ」も営業しており、ドリンクを飲みながらゆっくりと休憩することもできます。カウンター席やテーブル席が用意されているので、展望台巡りの合間に一息つくのに最適です。
新アトラクション「TOWER SLIDER」でスリル満点の体験
2022年5月にオープンした「TOWER SLIDER」は、通天閣の新たな目玉アトラクションです。
3階の中間展望台(地上22メートル)から地下1階(マイナス4.5メートル)まで、エレベーター塔の外周を約10秒で一気に滑り降りる全長60メートルのスライダーです。
スロープ部分の天井は透明の遮熱ポリカーボネート板で作られており、滑りながら通天閣を見上げることができます。斜度約30度のコースを時速30キロメートルで滑り降りる体感は、まさにスリル満点です。
利用料金は大人(15~65歳)1,000円、子ども(7~14歳)500円で、別途展望台入場料が必要です。スタートとゴールの様子を撮影した動画を無料でダウンロードできるサービスもあり、記念に残る体験ができます。
なお、大阪楽遊パスを持っていれば、このTOWER SLIDERも追加料金なしで利用できます。通常なら展望台とタワースライダーで2,200円かかるところ、楽遊パスがあれば他の施設も含めて定額で楽しめるため、非常にお得です。

2階と地下1階のショッピングエリア
通天閣観光の締めくくりには、ショッピングも楽しみましょう。
2階には「オフィシャルショップ」があり、通天閣やビリケンさんをモチーフにした大阪ならではのお土産が豊富に揃っています。ビリケンさんのぬいぐるみ、通天閣カレー、通天閣マヨおかき、キーホルダー、靴下、ハンカチなど、お配り土産から自分用のお土産まで、幅広いラインアップが魅力です。
地下1階の「通天閣わくわくランド」には、森永製菓、江崎グリコ、日清食品のアンテナショップが入居しています。大阪を代表する食品メーカーの限定商品や特別商品を購入できる、お土産探しに最適なスポットです。入場は無料なので、展望台に上らなくても気軽に立ち寄ることができます。
夜のライトアップも見逃せない

通天閣の魅力は、昼間だけではありません。夜になると美しくライトアップされた姿を見ることができます。
通常の点灯パターンに加えて、四季によって変わるカラーライトアップも実施されています。春は桜色、夏は涼しげなブルー、秋は紅葉の赤、冬は雪をイメージした白など、季節ごとに異なる表情を楽しめます。
塔の上部にある大時計も見どころのひとつです。デジタル表示やアナログ表示に変化したり、気温や湿度を表示したりと、刻々と変化する演出が施されています。
通天閣本通商店会から眺めるライトアップされた通天閣は、「一番きれいに見える」と評判のビュースポットです。大阪メトロ堺筋線の恵美須町駅3番出口から通天閣へと一直線に伸びるこの商店街からの眺めは、写真撮影にも最適です。
通天閣へのアクセス方法

通天閣へのアクセスは非常に便利です。複数の駅から徒歩圏内にあるため、大阪市内のどこからでも訪れやすい立地となっています。
最寄り駅と所要時間
- 大阪メトロ堺筋線「恵美須町駅」3番出口から徒歩3分
- 阪堺電車阪堺線「恵美須町駅」から徒歩3分
- 大阪メトロ御堂筋線「動物園前駅」1番出口から徒歩6分
- JR環状線「新今宮駅」通天閣口(東出口)から徒歩6分
- 南海本線「新今宮駅」西出口から徒歩10分
営業時間
- 一般展望台:10時~20時(最終入場19時30分)
- 特別屋外展望台:10時~19時50分(最終入場19時30分)
- 地下わくわくランド:10時~19時30分
定休日 年中無休
なお、天候や混雑状況により営業時間が変更になる場合がありますので、訪問前に公式サイトで最新情報を確認することをおすすめします。
通天閣周辺の楽しみ方
通天閣を訪れたら、周辺の新世界エリアも一緒に楽しみましょう。
新世界で大阪グルメを堪能

通天閣の足元に広がる新世界は、大阪を代表する下町グルメエリアです。特に串カツは新世界の名物で、通りには多くの串カツ店が軒を連ねています。

ジャンジャン横丁と呼ばれる商店街は、昭和レトロな雰囲気が漂うディープな大阪を体験できるスポットです。お好み焼き、たこ焼き、串カツなど、大阪名物を食べ歩きできます。
天王寺動物園も徒歩圏内
通天閣から徒歩約10分の場所には天王寺動物園があります。1915年開園の歴史ある動物園で、約200種900点の動物たちに会うことができます。
通天閣の展望台からも動物園の様子が見え、キリンが歩いている姿を眺めることもできます。家族連れで訪れる場合は、通天閣と天王寺動物園をセットで楽しむのもおすすめです。
あべのハルカスとのハシゴも人気
通天閣から約1.5キロメートルの場所にあるあべのハルカスは、地上300メートルの超高層ビルです。通天閣が約100メートルなので、両方の展望台を訪れて高さの違いを体感するのも面白い体験です。
通天閣で大阪の下町情緒を楽しんだ後、あべのハルカスで最新の大阪を感じるという対比が、大阪観光をより深く楽しむコツです。
通天閣をお得に楽しむ方法まとめ

大阪のシンボル、通天閣。100年以上の歴史を持つこの展望塔は、今もなお多くの人々に愛され続けています。
黄金の展望台で幸運の神様ビリケンさんに会い、光の展望台で大阪らしい派手な演出を楽しみ、特別屋外展望台で大阪の空を独占する。通天閣には、大阪でしか味わえない特別な体験が詰まっています。
通天閣への入場方法
- 当日券を購入(混雑時は待ち時間あり)
- KKdayで事前にオンライン予約(スムーズに入場可能)
大阪観光を最もお得に楽しむ方法 大阪楽遊パスを活用すれば、通天閣を含む25以上の施設が定額で巡り放題になります。1日券2,400円、2日券3,000円で、通常なら数万円かかる施設巡りが可能です。
通天閣だけでなく、梅田スカイビル、レゴランド、観光船など、様々な施設を巡る予定がある方は、楽遊パスを使うことで大幅に節約できます。2〜3施設を巡るだけで元が取れるため、大阪観光には必須のアイテムです。
通天閣で大阪の歴史と文化に触れ、ビリケンさんに幸運を祈願し、絶景を満喫する。大阪楽遊パスがあれば、予算を気にせず思う存分大阪観光を楽しめます。
なにわのシンボル・通天閣があなたを待っています。
