長瀞・秩父の紅葉スポット12選|見頃・ライトアップ・例年の混雑傾向まで解説

長瀞・秩父の紅葉スポット
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添乗員ライターがお届けする旅行情報。今回は、埼玉県の長瀞・秩父エリアで秋に色づく紅葉スポット12か所を、見頃の時期やライトアップ、例年の混雑傾向とあわせて整理します。

東京都心から電車や車で1時間半〜2時間ほどと日帰りしやすいうえ、渓谷、神社、公園、鉄道の鉄橋と、紅葉を眺める場所の表情が幅広いエリアです。標高によって色づく時期が少しずつずれるため、訪れる日に合わせてスポットを組み立てる楽しみもあります。

目次

紅葉シーズンは混雑と時期のずれに注意が必要です

紅葉が見頃を迎える週末は、長瀞も秩父も人出が増えます。事前に押さえておきたい点を3つに分けて整理します。

週末は渋滞と駐車場待ちが起こりやすい

長瀞では、紅葉の期間中に混雑や渋滞が出る場合があり、町内の一部で交通規制も行われます。月の石もみじ公園は、土日祝日の16時から19時ごろに人出が集まりやすい傾向があります。

山あいの三峯神社は標高約1,100mにあり、紅葉の時期の人出は約5万人とされます。週末は周辺道路で渋滞し、駐車場に入るまで待つ場面も出てきます。

長瀞ライン下りも、紅葉の時期は乗船待ちが出るほどの人気です。紅葉狩りと川下りを同じ日に組み込む場合は、待ち時間を見込んだ日程が必要になります。

見頃は場所ごとに少しずつ異なる

秩父エリアの紅葉は、標高差によって色づく時期にずれがあります。奥秩父の山間部や三峯神社周辺は10月中旬から色づき始め、10月下旬から11月上旬に見頃を迎えます。これに対して長瀞の岩畳周辺は、11月上旬から下旬が例年の見頃です。

年によって気温や降雨の影響を受けるため、見頃の時期は前後します。1か所に絞らず、複数のスポットを日程に入れておくと、色づきの進み具合に合わせて訪問先を入れ替えられます。

夜のライトアップは冷え込みます

長瀞の紅葉ライトアップは、都心よりも冷え込む中での鑑賞になります。朝晩は気温が10℃を下回る日もあるため、重ね着や防寒具が必要です。山あいのスポットを歩く日は、足元の滑りにくい靴も欠かせません。

長瀞・秩父の紅葉を支える歴史と由来

紅葉の景色の背景には、地質、川、信仰の歴史があります。名所の成り立ちを知っておくと、歩く道のりも違って見えます。

日本地質学発祥の地といわれる長瀞渓谷

長瀞は、日本地質学発祥の地といわれる土地です。埼玉県立自然の博物館の敷地には、日本地質学発祥の地を記念した碑が立っています。

荒川の流れが長い年月をかけて結晶片岩を削り、畳を敷き詰めたような平らな岩が連なる「岩畳」が生まれました。岩畳は全長約600mにおよび、国の名勝および天然記念物に指定されています。

いかだ流しから始まったライン下り

長瀞のライン下りは、上流で切り出した木材をいかだに組んで荒川を下る「いかだ流し」がルーツです。1915年(大正4年)に民間経営で開業し、1923年(大正12年)から秩父鉄道の直営となりました。

現在は、親鼻橋から岩畳までのAコース(約3km)、岩畳から高砂橋の少し先までのBコース(約3km)、両方をつなぐCコース(約6km)があります。例年3月上旬から12月上旬ごろまで運航しています。

秩父三社と日本武尊の伝承

秩父には、秩父神社、三峯神社、宝登山神社の三社があります。宝登山神社は、社伝で第12代景行天皇の御代(2世紀の初め)に日本武尊が創建したと伝わります。山火事に遭った日本武尊を、神狼が山頂へ導いたという伝承も残ります。

三峯神社も約1,900年前に日本武尊が創建したとされ、境内の入口では狛犬ではなく狼の像が参拝者を迎えます。現在の宝登山神社の本殿は、1874年に権現造で再建されたものです。

標高差が生む、約1か月続く紅葉のリレー

秩父の紅葉は、標高の高い山あいから始まり、長瀞や秩父市街地へと下りてきます。そのため、10月下旬から12月上旬まで約1か月半にわたり、どこかで見頃を迎えるスポットが見つかります。

主なスポットの例年の見頃は、次のとおりです。期間は目安で、天候によって前後します。

項目内容
三峯神社10月下旬〜11月上旬
中津峡10月下旬〜11月中旬
秩父ミューズパーク10月下旬〜11月上旬
長瀞渓谷・月の石もみじ公園11月上旬〜下旬
城峯公園11月上旬〜下旬
西善寺のコミネカエデ11月中旬ごろ
荒川橋梁(SLと紅葉)11月中旬〜12月上旬

毎年11月には、長瀞町で「長瀞紅葉まつり」が1か月間にわたって開かれます。月の石もみじ公園、宝登山神社、カエデの森の3か所では、期間中に夜のライトアップが行われます。

長瀞・秩父の紅葉スポット12選

ここからは、渓谷と山頂から眺める3スポット、散策で巡る6スポット、鉄道と橋から眺める2スポット、そして天然記念物のカエデが1スポットの計12か所を順に紹介します。

渓谷と山頂から眺める紅葉スポット3選

長瀞渓谷(岩畳)

長瀞を代表する景勝地が、荒川沿いに広がる岩畳です。岩畳の対岸には「秩父赤壁」と呼ばれる断崖がそびえ、岩肌と紅葉、荒川の青い流れが一枚の景色に収まります。

河原を歩いて眺めるほか、ライン下りの舟から見上げる紅葉も人気です。舟の上からは、岩畳に迫る木々の色づきを水面の高さで眺められます。

項目内容
住所埼玉県秩父郡長瀞町長瀞
アクセス秩父鉄道長瀞駅から徒歩約5分
例年の見頃11月上旬〜下旬

宝登山

標高497mの宝登山は、ロープウェイで山頂近くまで上がれる山です。山麓駅から山頂駅までは全長832mを約5分で結び、窓の外では標高に応じて色が変わる山肌の紅葉が移り変わります。

山頂には展望スペースの「SUSABINOテラス」があり、秩父の山々の紅葉を見渡せます。山麓から宝登山神社を経由して歩く登山道もあり、初心者でも約1時間で山頂に着く道のりです。

項目内容
住所埼玉県秩父郡長瀞町長瀞1766-1(ロープウェイ山麓駅)
アクセス秩父鉄道長瀞駅から徒歩約20分
例年の見頃11月上旬〜下旬(長瀞エリア)

中津峡・持桶女郎もみじ

中津峡は、秩父市の奥を流れる中津川がつくった約10kmの渓谷です。高さ100mにおよぶ断崖が続き、埼玉県の名勝に指定されています。カエデ、ナナカマド、ブナなどの落葉広葉樹が多く、埼玉県内でも早い時期に色づく場所です。

県道210号沿いの持桶トンネル南入口(下流側)近くにある「女郎もみじ」は、鮮やかな色づきで知られる見どころです。付近に駐車場はありません。奥秩父には、紅葉の山として登山者に親しまれる両神山もあり、山の紅葉を目的に秩父を訪れる人も少なくありません。

項目内容
住所埼玉県秩父市中津川
アクセス秩父鉄道三峰口駅からタクシーで約35分
例年の見頃10月下旬〜11月中旬

散策で巡る紅葉スポット6選

宝登山神社

長瀞駅から歩いて向かえる宝登山神社は、宝登山の山麓に建つ秩父三社のひとつです。本殿の正面を飾る5頭の竜の彫刻は、江戸時代末期から活躍した彫刻師・飯田岩次郎の代表作で、境内の紅葉とともに見られます。

長瀞紅葉まつりの期間中は、夕方から夜にかけて紅葉のライトアップが行われます。参拝と紅葉を一度に楽しめる、長瀞散策の定番の立ち寄り先です。

項目内容
住所埼玉県秩父郡長瀞町長瀞1828
アクセス秩父鉄道長瀞駅から徒歩約15分
例年の見頃11月上旬〜下旬(長瀞エリア)

三峯神社

標高約1,100mの山中にある三峯神社は、東京近郊で早く紅葉が始まる神社です。境内や参道のモミジ、カエデが色づき、遥拝殿や駐車場周辺からは秩父の山並みが一望できます。

麓から歩く「表参道」は片道約2時間20分の道のりで、登竜橋や清浄の滝を眺めながら紅葉の中を登ります。入口の三ツ鳥居や、狛犬の代わりに狼が構える姿も、この神社らしい光景です。

項目内容
住所埼玉県秩父市三峰298-1
アクセス西武秩父駅から西武観光バスで約75分
例年の見頃10月下旬〜11月上旬

月の石もみじ公園

荒川沿いの月の石もみじ公園は、俳人・高浜虚子が詠んだ句にちなむ公園です。イロハモミジを中心にクヌギなどが色づき、約50本のオオモミジも園内を彩ります。

毎年11月の長瀞紅葉まつりでは、紅葉のライトアップの舞台になります。照明で下から照らされたモミジが、夜の公園に浮かび上がります。臨時駐車場が設けられるものの、土日祝日の夕方は混雑しやすい場所です。

項目内容
住所埼玉県秩父郡長瀞町長瀞947
アクセス秩父鉄道上長瀞駅から徒歩約5分
例年の見頃11月上旬〜下旬

埼玉県立自然の博物館「カエデの森」

月の石もみじ公園の隣にある埼玉県立自然の博物館の敷地には、「カエデの森」があります。長瀞紅葉まつりの期間中は、宝登山神社や月の石もみじ公園とあわせてライトアップされます。

館内では、約1,500万年前の秩父の海にすんでいた巨大ザメ「カルカロドン メガロドン」の復元模型や、海獣パレオパラドキシアの骨格標本を見学できます。紅葉の散策と地球の歴史の学びを、同じ場所で組み合わせられます。

項目内容
住所埼玉県秩父郡長瀞町長瀞1417-1
開館時間9:00〜16:30(入館は16:00まで)
休館日月曜日(祝日・振替休日は開館)、年末年始
アクセス秩父鉄道上長瀞駅から徒歩約5分、長瀞駅から徒歩約15分
例年の見頃11月上旬〜下旬

城峯公園

埼玉県と群馬県の県境に近い神川町の城峯公園は、標高約500mの高台にあります。園内には約600本の冬桜(十月桜)が植えられ、色づいた木々と淡い桃色の花が同じ景色の中に並びます。

冬桜は10月下旬から12月上旬ごろに咲き、開花状況に合わせて日没から20時までライトアップが行われます。展望台からは下久保ダムと神流湖を見渡せ、近くには国の名勝・天然記念物の三波石峡もあります。同じように冬桜と紅葉を一度に楽しめる場所としては、群馬県藤岡市の桜山公園も知られています。

項目内容
住所埼玉県児玉郡神川町矢納1277
アクセス関越道本庄児玉ICから国道462号経由で約45分
例年の見頃11月上旬〜下旬

秩父ミューズパーク

秩父ミューズパークは、広い敷地に遊具や広場、展望台を備えた公園です。園内を南北に貫くスカイロードの両側には、約3kmにわたって約500本のイチョウ並木が続き、黄葉のトンネルができます。

せせらぎ広場ではカエデが赤く染まります。スカイロードを往復するスカイトレインに乗って、車窓から黄葉を眺める過ごし方もあります。園内にライトアップの設備はなく、昼間の散策が中心です。

項目内容
住所埼玉県秩父郡小鹿野町長留2518
アクセス秩父鉄道秩父駅または西武秩父駅からバスで約20分
例年の見頃10月下旬〜11月上旬

鉄道と橋から眺める紅葉スポット2選

荒川橋梁

荒川橋梁は、秩父鉄道が荒川を渡る鉄橋です。紅葉の時期には、鉄橋を渡るSLパレオエクスプレスと色づいた山並みを一枚に収められます。SLの運転日は限られるため、列車の走る日と見頃が重なった日が狙い目になります。

上長瀞駅周辺から荒川の土手へ下りると鉄橋が見えますが、橋に近づくことはできません。望遠レンズがあると、鉄橋と紅葉を大きく切り取れます。

項目内容
住所埼玉県秩父郡長瀞町長瀞
アクセス秩父鉄道上長瀞駅から荒川の土手へ徒歩
例年の見頃11月中旬〜12月上旬(SLと紅葉)

白鳥橋

白鳥橋は、荒川の最下流にかかる橋です。橋を過ぎると荒川は秩父と別れ、玉淀湖へ流れ込みます。橋の上からは、岩肌が続く渓谷の流れを見渡せます。

橋の周辺に駐車場やトイレはありません。最寄りの秩父鉄道樋口駅から歩いて向かう日程で組むと、移動の手間が少なく済みます。

項目内容
住所埼玉県秩父郡長瀞町野上下郷地内
アクセス最寄りは秩父鉄道樋口駅
例年の見頃11月上旬〜下旬(長瀞エリア)

天然記念物のカエデが見られる紅葉スポット

西善寺のコミネカエデ

横瀬町の西善寺は、秩父三十四所観音霊場の札所8番です。1234年に創建され、1515年に関東管領・上杉憲房が中興して現在の寺名になったと伝わります。

境内のコミネカエデは、幹周り3.75m、樹高10m、枝張りは東西南北それぞれ17.5mにおよぶ巨木で、推定樹齢は600年です。埼玉県の天然記念物に指定されています。紅葉の見頃はイチョウより少し遅く、11月中旬ごろです。紅葉の時期には、屏風絵のようにカエデを眺められる「無量寿の間」の特別拝観が例年行われます。

項目内容
住所埼玉県秩父郡横瀬町横瀬598
アクセス西武鉄道横瀬駅から徒歩約25分
例年の見頃11月中旬ごろ

長瀞の紅葉とあわせて立ち寄りたい周辺スポット

長瀞駅周辺には、紅葉の合間に足を延ばせる場所がいくつもあります。移動に無理のない距離で、旅の満足度を高めてくれる3か所を紹介します。

金石水管橋

金石水管橋は、長瀞渓谷にかかる唯一の橋で、歩行者と自転車だけが渡れます。橋の中央に立つと、周囲の山々の紅葉を360度のパノラマで見渡せます。眼下の荒川を行き交う舟も眺められる、長瀞の三大紅葉スポットのひとつです。長瀞駅から徒歩約21分、野上駅からは徒歩約15分です。

阿左美冷蔵 金崎本店

秩父鉄道の上長瀞駅からすぐの阿左美冷蔵 金崎本店は、1890年(明治23年)から続く天然氷の蔵元です。宝登山の湧水を氷にした天然氷を使ったかき氷が名物で、種類の多いオリジナルシロップも魅力です。住所は埼玉県秩父郡皆野町金崎27-1です。紅葉狩りの途中の休憩に、立ち寄っておきたい一軒です。

宝登山小動物公園

宝登山の山頂付近にある宝登山小動物公園では、ニホンザルやウサギ、クジャクなどに会えます。ロープウェイで山頂へ上がる道中に組み込めるため、子ども連れの紅葉旅にも向いています。紅葉の山頂散策とあわせて、時間に余裕のある日に訪れたい場所です。

紅葉の旅で泊まりたい宿

長瀞・秩父の紅葉は、日帰りでも楽しめますが、宿泊すれば朝夕の光や夜のライトアップまで余裕をもって味わえます。立地の異なる3軒を選びました。

長瀞温泉 花のおもてなし 長生館

秩父鉄道長瀞駅から徒歩約3分の老舗旅館で、大正創業です。どの客室も荒川に面し、長瀞渓谷、岩畳、日本庭園を眺められます。男女別の露天風呂があり、竹酢液を用いた湯が特徴です。客室の窓から紅葉の岩畳を見下ろしたい人に、いちばん近い選択肢になります。

長瀞温泉 花のおもてなし 長生館

長瀞温泉 花のおもてなし 長生館

料金・空室状況を確認:

奥秩父 谷津川館

秩父市荒川白久にある谷津川館は、奥秩父の原生林に囲まれた総桧造りの宿です。桧風呂と露天風呂のほか、宿泊者が予約なしで使える貸切風呂が2か所(露天風呂あり)あります。秩父鉄道白久駅から徒歩約15分で、送迎も用意されています。三峯神社や中津峡など、奥秩父の紅葉を目当てにする旅の拠点として便利です。

奥秩父 谷津川館

奥秩父 谷津川館

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NIPPONIA 秩父 門前町

西武秩父駅周辺の古民家3棟を改修した、全8室の分散型宿泊施設です。2022年8月に開業し、登録有形文化財の「小池煙草店」などの歴史的建築を客室に生まれ変わらせています。全室に檜風呂を備え、レストランでは地元産の食材を使った料理が出されます。秩父ミューズパークや西善寺へ向かう日の宿として、街歩きも含めて過ごせます。

NIPPONIA 秩父 門前町

NIPPONIA 秩父 門前町

料金・空室状況を確認:

まとめ

長瀞・秩父の紅葉は、三峯神社や中津峡の10月下旬から、長瀞の岩畳や月の石もみじ公園の11月、西善寺の11月中旬以降へと、標高の違いに沿ってリレーのように続きます。渓谷の舟、山頂の展望、夜のライトアップ、鉄橋を渡るSLと、同じ紅葉でも見る角度が豊富です。週末は渋滞や乗船待ちが出やすいため、複数のスポットを日程に入れて、色づきに合わせて入れ替える組み立てが向いています。

初めての長瀞なら、岩畳と金石水管橋を歩いたあと、長瀞駅から徒歩約3分の長生館で一泊し、翌朝に宝登山へ上がる二日間の日程が理想的です。紅葉の岩畳を窓から眺めて過ごす夜は、日帰りでは味わえない長瀞の秋の楽しみ方です。

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