「十三峠」でヒルクライムに挑戦!絶景の夜景が広がる人気スポット紹介!

大阪府 十三峠
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大阪と奈良の境にある十三峠は古くからこの地域の往来に使われてきた峠道ですが、近年ヒルクライムにチャレンジする方や夜景を楽しむ方に人気のスポットとなっています。そこで十三峠について、そのおすすめの見どころやアクセス方法などについて紹介します。

目次

大阪の十三峠を登ろう

大阪は都会のビルが立ち並ぶ場所であり、絶景が楽しめるところというとあべのハルカスの展望台などのビルの展望台のイメージがあります。ところが実は大阪にもヒルクライムが楽しめる場所があり、その展望台から見る景色は絶景と人気なのです。そんな「十三峠」について、おすすめポイントや絶景、夜景の楽しみ方を紹介します。

十三峠はヒルクライムの聖地

「十三峠」というのは大阪府八尾市神立と奈良県生駒郡平群町福貴畑とを結ぶ、標高431メートルの峠です。西側が自然公園道の八尾・十三峠線、東側が平群町道になっています。

この道はもともと、近世には現在の大阪方面から伊勢参宮をする人々のルートとしてにぎわいました。1863年、天誅組の乱の際、大坂の玉造に和歌を教えにきていた人物が、その連絡を聞き、十三峠を越え奈良の畝傍に走ったという歴史も持っています。

さらに十三峠の北側には後で紹介する十三塚があります。このルートはさらに古く平安時代に六歌仙の一人として知られる在原業平が神立の女性のもとに通う際に使ったルートとも言われています。このように、古くからの歴史でも重要な役割を果たしたルートでもあります。

十三峠そのものは標高差が375メートル、距離は4キロちょっとです。平均斜度は9.2パーセント、最大斜度は14.7パーセントほどとなっています。大阪の街中からでも30分前後でアクセスできることもあり、ヒルクライムにチャレンジする方や夜景、絶景を楽しむ方などでにぎわっています。

ロードバイクで十三峠を登ろう

この十三峠が特におすすめなのが、ロードバイクなどでヒルクライムを楽しむ趣味がある方です。ヒルクライムというのは「登坂競技」のことで、山や丘陵の上り坂をいかに短時間で登るかを競う競技です。

十三峠の平均斜度は9.2パーセントほどであり、急なつづら折りの坂を登っていくことになります。大阪の街中から近いこともあって、大阪周辺に住むヒルクライムを趣味とする方にとってはアクセスしやすいため、よくここでタイムチャレンジをしている方が見られます。

実際にその場に行くと、ヒルクライムのトレーニングをしている方も多く利用しており、早い方では15分ほど、記録によるとなんと13分台でアクセスできたという方もいるほどだそうです。

距離も4キロ前後と、全くの初心者の方は初めてて一人はちょっと大変かもしれませんが、チャレンジ不可能ではありません。もしヒルクライムに興味があってロードバイクを持っているなら、ぜひ一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

道中は急カーブや傾斜が連続する

十三峠は今述べたように、約4キロにわたりつづら折りの道が続く峠道です。途中にはヘアピンカーブなどもあり、急傾斜と急カーブでそれなりに大変な道ではあります。ただその一方で二車線のところも多く、車やバイクなどの流れもそれなりにあるので、いわゆる「酷道」のようなイメージの道ではありません。

ですから、初心者の方でもいきなりタイムチャレンジは難しいにしても、十三峠にアクセスすることそのものはさほど大変なことはない道と言えるでしょう。

ただし、十三峠のうち神立茶屋から峠までの大阪府内は二輪車の通行が禁止されており、バイクなどでの往来ができません。バイク、ロードバイクでアクセスする予定の方は、アクセスのルートを前もって確認しておくことをおすすめします。

十三峠周辺の夜景の絶景スポット

十三峠は昼間はこのヒルクライムにチャレンジする方が多く、バイク、ロードバイクでトレーニングをする方も多いのですが、もう一つ、多くの方におすすめの人気スポットになっているポイントがあります。それは景色の美しさです。

十三峠そのものは尾根伝いに木々が繁茂しており、森林浴のマイナスイオンがたっぷり味わえるところなのですが、この西側が大阪平野に向けて開けており、一望することができるのです。

ではその十三峠とその周辺から見ることができる絶景とその絶景ポイントについて少し詳しく紹介していきます。十三峠に行ったらここでの絶景を楽しむことをおすすめします。

夜景スポットしても有名な十三峠

今述べたように十三峠は西側が大阪平野に向けて開けており、気候条件が合うと大阪平野の絶景、雲海などの様子を見ることができます。また天神祭りの花火大会の時などは、大阪の街の中にあがる雄大な花火の景色が眼前に広がるということで、こちらも人気となっています。

大阪の街並みが一望できるということから、夜景もとても美しい場所であるのももちろんなのですが、この道はそもそも一般道なので、無料でドライブをすることもできますし、当然夜景を見るのも無料でできることになります。

そのこともあって、特にデートで夜景を楽しみたいという方には人気が高く、しかも駐車場の最前列に車を停めることができれば、車に乗ったままで夜景をゆっくり見ることができるということで、天気のよい休みの日などは駐車場待ちの行列ができるほどです。

十三峠で絶景を見たいというのであれば、ちょうど十三峠の少し脇のあたりに展望広場があり、そこに駐車場もあります。そこに車などを停めて景色を楽しむのがよいでしょう。

また、先ほどのヒルクライムを楽しむ方も、ヒルクライムでゴールしたところに展望広場があるため、美しい絶景を見ることができます。一休みを兼ねて眼前に広がる絶景を楽しむのもおすすめです。

ただ、十三峠はヒルクライムでもわかるように急坂が続くルートであり、場所によっては道幅が狭いところもあるので、車で行く場合でもそれなりの運転の腕がある方がおすすめです。夜間に行く場合は特に運転には十分注意してください。

十三峠展望台の夜景

十三峠周辺には、夜景や絶景を楽しむことができるポイントがいくつかあります。まずは今紹介した展望広場の所ですが、ここは十三峠のヒルクライムをする方のゴール地点でもあり、十三峠の絶景スポットの中でも最も人気が高く、便利な場所になっています。

この展望台から景色を楽しみたいならば、前もってその日のトワイライトタイム、つまり月の出る時間をチェックして行くことをおすすめします。その時間に少し早めに到着するように行けば、駐車場が混雑する前に到着でき、前で車の中から夜景をゆっくり楽しむことができます。

さらに徒歩で少し降りたところと、信貴生駒スカイラインの駐車場の向かい側にも絶景が楽しめる展望台があります。こちらの展望台は位置が少し違うため、見える景色が少し違います。

こちらの展望台からの絶景でおすすめしたいのが、このあたりから明石大橋に沈む夕日です。いつでも見られるというわけではないようで、おすすめなのは3月中旬と9月末のよく晴れた日ということになります。

限られた日なので、タイミングよく当たるかどうかという問題はありますが、もしこのタイミングで十三峠に行く予定があるならば、ぜひ日没の時間帯を確認して、こちらの景色も展望台からじっくり楽しむことをおすすめします。こちらを見てから頂上の展望台から夜景を見るプランもいいでしょう。

十三峠のおすすめ観光スポット

このように、十三峠は関西でヒルクライムを楽しむ方にとってはとても人気がある所であり、また絶景スポットとしてデートなどで訪れる方も多い、関西でも指折りの人気観光スポットの一つとなっています。

しかし、十三峠の途中にも、特に歴史に興味がある方や宗教関係で興味がある方にはおすすめの観光スポットがあります。次にその観光スポットを紹介します。

生駒十三峠の十三塚

「生駒十三峠の十三塚」は十三峠のやや北にあります。この十三塚があることからこの場所の名前が十三峠となったと言われ、十三峠の地名はこれに由来するとされています。

十三塚というのはその名前の通り、十三基の塚からなる民間信仰の場です。本来十三仏に由来すると言われますが、違う伝承を持つものもありますし、数も十三でない場合もあります。お墓のように地下に埋葬施設はありません。できたのは中世と言われます。

中世の建造物というと文化財ではないかと考えられますが、実は開発などにより失われたものが多く、完全な形で残っているものは多くありません。その完全な形で残っている一つがこの十三峠にある十三塚なのです。

十三峠の十三塚は直径約6メートル、高さ約1メートルの王塚を中心にして、南約45メートル、北約42メートルにわたり、6基ずつの小塚が配置されています。小塚は直径が4メートルから5メートル、高さは0.4メートルから0.8メートルと、一回り小さいです。

さらに王塚の南西に1850年に立てられた十三塚標石も置かれています。建造された時期は室町時代にさかのぼると推測されており、江戸時代に書かれた本にも登場しています。1986年に国の重要有形民俗文化財に指定されました。

何と言っても完全な形で残っているものは少なく、関西では兵庫県丹波市にある「金屋の十三塚」と並び歴史ファンにも人気です。十三峠に行くならぜひこちらも見てみましょう。

業平道

先ほど少し触れましたが、この十三峠を越える道は「業平道」と呼ばれています。業平というのは平安時代の六歌仙の一人で、「伊勢物語」の「男」のモデルだともいわれる在原業平のことです。この業平の「隆康が良い」の伝説に十三峠は関わっています。

業平がこの十三峠を越え、神社に参詣をした際、この地の茶屋娘を見初めます。業平は十三峠を越えて娘のもとに通うのですが、あるときふと茶屋の東窓をのぞいたところ、娘が自分でご飯を盛って食べているのを目にし、逃げ帰ってしまいました。

気づいた娘は悲嘆にくれて渕に身を投げてしまったことから、この高安の里では東窓を開けないと言われるそうです。途中には石仏なども多く、歴史や古典が好きな方にはおすすめの見どころとなっています。

十三峠へのアクセス方法

それでは、十三峠へのアクセス方法について紹介します。十三峠は最初に述べたように大阪と奈良の境にあたる場所にあります。峠ということもあり、車でアクセスする方のほかにロードバイクやバイクでヒルクライムを楽しもうという方もいるでしょう。

特にロードバイクを使う方の場合、近くまで公共交通機関を利用してアクセスする方が多いのではないでしょうか。そのような場合にアクセスの最寄りとなるのは、近鉄信貴線の「服部川」駅となります。

この信貴線は駅も3つしかなく、折り返し運転の普通列車のみが運転している路線です。近鉄大阪線を使い「河内山本」駅まで行き、そこで乗り継いで次の駅が服部川駅です。駅から十三峠の入り口までは約1.3キロあります。

車でアクセスする方は阪神高速13号東大阪線の「水走出口」が最寄りとなります。ロードバイクを使う場合は国道170号線(外環)周辺のコインパーキングを利用します。また展望台のところにも駐車場がありますので、ここに停めて夜景を楽しむのもおすすめです。

十三峠と組み合わせやすい観光スポット

最後に、十三峠と組み合わせやすい周辺観光スポットをいくつか紹介します。まず先ほど述べた業平道の関係で、十三峠周辺は「十三街道と業平ロマンの道」というウォーキングコースになっています。距離は13キロほどとそれなりにありますが、ロードバイクで一緒に巡るのもおすすめです。

このルート沿いには先ほど述べた業平道のほか、重要文化財にもなっている「藤田家住宅」、さらには「杵築神社」や「白山神社」などの神社も有り、見どころが多いです。いくつか組み合わせて観光をするのもおすすめです。

また、電車を利用してアクセスする方にもおすすめなのが「信貴山朝護孫子寺」です。なんと創建は聖徳太子と言われており、587年に聖徳太子が自ら刻んだ毘沙門天を本尊として創建したと言われます。寅の年、寅の月、寅の日、寅の刻に毘沙門天を感得したことから、寺に張り子の寅がたくさんあるのが特徴的です。

特に12世紀に作られたとされる「信貴山縁起絵巻」は日本を代表する絵巻物として評価が高く、国宝に指定されています。「宇治拾遺物語」や「今昔物語」などにも信貴山に関する物語が出てくるほど古くから知られたお寺です。

このお寺は先ほど述べた服部川駅の次の「信貴山口」駅からケーブルカーと近鉄バスを乗り継いで行くため、電車でアクセスしている方でも足を延ばしやすいです。ぜひこちらも見てきてください。

十三峠へ行ってみよう

十三峠は古くから歴史の舞台として多くの方が行き来した峠であり、近年ではロードバイクでのヒルクライムや展望台からの夜景観賞などが特に人気となって、多くの方が昼夜を問わず訪れています。また周辺には観光スポットもあり、楽しみも多いです。ぜひ十三峠でさまざまな楽しみを満喫してください。

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