豊洲市場を徹底解説|江戸400年の魚河岸文化と世界最大級の市場を体感する

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豊洲市場を徹底解説|江戸400年の魚河岸文化と世界最大級の市場を体感する
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添乗員ライターがお届けする旅行情報。今回は、東京・豊洲に位置する東京都中央卸売市場「豊洲市場」をご紹介します。江戸時代に日本橋で産声を上げた魚河岸の歴史が、ここ豊洲の地でどのように受け継がれているのか。世界最大規模の公設市場として知られる豊洲市場は、新鮮な食材との出会いはもちろん、早朝のマグロのセリ見学など、東京観光の中でも唯一無二の体験を提供する場所です。

施設名東京都中央卸売市場 豊洲市場
所在地東京都江東区豊洲6丁目(5・6・7街区)
一般来場時間午前5時〜午後5時(飲食・物販店舗は各店舗の営業終了時間まで)
マグロセリ見学午前5時45分〜午前6時25分(事前申込・抽選制、無料)
休市日日曜・祝日・年末年始ほか(年間開市日数:水産物部251日、2026年)
アクセス新交通ゆりかもめ「市場前駅」下車すぐ
目次

早朝に間に合うかが勝負~訪問前に知っておきたい注意点

豊洲市場の入口
豊洲市場の入口

豊洲市場の最大の目玉であるマグロのセリ見学は、午前5時45分から始まります。事前にインターネットでの申込が必要で、しかも抽選制です。毎月上旬に翌月分の募集が東京都の公式ページで行われますが、人気が高く落選することも少なくありません。

また、豊洲市場はあくまでも「現役の卸売市場」です。市場業者が取引を行う業務エリアは一般見学の対象外となっており、見学できるのは設けられた通路や展示エリアに限られます。一般来場者が自由に食材を直接仕入れたり購入したりできる場所ではない点も、事前に把握しておく必要があります。新鮮な食事を楽しみたい場合は、場内の飲食店エリアや場外の「豊洲 千客万来」を利用する形になります。

さらに、市場は休市日が多く設定されています。2026年の水産物部の年間開市日数は251日。日曜はほぼ休市となるため、訪問の際は必ずカレンダーで開市日を確認することが重要です。

日本橋から豊洲へ~400年をつないだ魚河岸の歴史

徳川家康が生んだ日本橋魚河岸

豊洲市場のルーツは、江戸時代初期にまで遡ります。江戸城の主となった徳川家康は、摂津国(現・大阪)の佃島から漁師たちを江戸へ招き寄せ、彼らに特別な漁業権を与えました。漁師たちは幕府の台所へ鯛などの魚介類を献上し、そこで余った鮮魚を日本橋川の河岸で商うことを許可されました。これが、日本橋魚河岸の起源とされています。

日本橋は江戸と地方を結ぶ五街道すべての起点であり、全国各地から物資が集まる江戸一番の賑わいの場でした。魚河岸は日本橋と江戸橋の間、日本橋川の北岸一帯(現在の日本橋本町・室町1丁目あたり)に広がり、17世紀の初頭から300年以上にわたって東京の食生活を支え続けました。

魚河岸の有力問屋は豊富な資金力を持ち、歌舞伎・浮世絵・俳諧などの江戸文化を経済的に支えるパトロンともなりました。松尾芭蕉を援助した弟子の杉山杉風が、御用魚問屋の主人であったことも広く知られています。

関東大震災が市場の歴史を変えた

300年以上の歴史を刻んだ日本橋魚河岸でしたが、大正12年(1923年)の関東大震災によって壊滅的な被害を受けます。震災後は芝浦に仮設市場が設けられましたが、手狭であることや交通の不便さから、東京市は築地の用地(旧海軍省の土地)への移転を決断。整備を経て、昭和10年(1935年)2月、広さ約23万㎡の築地に東京都中央卸売市場が正式に開設されました。

築地には汐留駅からの引き込み線を通した貨物列車や、隅田川の桟橋からの船で生鮮食料品が運び込まれ、市場は急速に規模を拡大しました。太平洋戦争中は食料品の配給統制によって本来の機能を失いましたが、戦後の統制解除を経て取引量は回復。高度経済成長期の人口増加とともに、築地市場は日本最大の市場へと成長しました。

老朽化と移転延期~豊洲市場の誕生

昭和10年の開設から80年以上が経過した築地市場は、建物の老朽化が深刻な問題となっていました。現地再整備か移転かの議論が長期間続いた末、豊洲への移転が決定。しかし豊洲の予定地は、東京ガスの工場跡地であったことから土壌汚染問題が浮上し、当初予定されていた2016年11月の開場は延期となりました。

様々な調査と対策を経て、平成30年(2018年)10月11日、豊洲市場はついに開場。築地市場は同年10月6日に83年の歴史に幕を下ろし、東京の「食」の中心は豊洲の地へと移りました。

敷地面積407,000㎡~世界最大規模の公設市場

豊洲市場の建物
豊洲市場の建物

豊洲市場は敷地面積407,000㎡、延床面積517,000㎡を誇り、日本最大かつ世界最大規模の公設市場として機能しています。市場は5街区・6街区・7街区の3つのブロックに分かれており、それぞれ異なる役割を担っています。

5街区(青果棟)

野菜や果物などの青果物を扱う卸売場と仲卸売場が集まるエリアです。国内外から集められた野菜・果物が、飲食店や青果店に届く前に取引される現場を、見学エリアから目にすることができます。

6街区(水産仲卸売場棟)

豊洲市場内で最も大きな建物です。街の魚屋やお寿司屋さんなどが水産物を仕入れに来る場所で、500店以上の仲卸業者が集結しています。見学者通路には、市場内を縦横無尽に走る電動搬送車「ターレ」の実物2台が展示されており、旬の魚介類のパネル展示や、クロマグロの等身大パネルと並んで記念撮影できるスペースも設けられています。棟の屋上には緑化広場があり、晴れた日には運河越しの眺望を楽しむことができます。

7街区(水産卸売場棟・管理施設棟)

マグロをはじめとする水産物の卸売場と、市場の管理施設が入るエリアです。ゆりかもめの市場前駅と直結しており、来場者が最初に足を踏み入れることの多い街区です。管理施設棟3階には、魚や市場の歴史を紹介するPRコーナーがあり、市場見学の入口として機能しています。ここからマグロセリ見学用の専用デッキへと向かうことになります。

生きた市場を体感する~マグロのセリ見学

豊洲市場で最も人気の高い体験が、早朝に行われるマグロのセリの見学です。見学時間は午前5時45分から午前6時25分。セリ場には1,000本近くのマグロが整然と並べられ、仲買人たちが懐中電灯でマグロの身を照らしながら、音や触感を頼りに品質を瞬時に見極めていく光景は圧巻です。見学は無料ですが、毎月上旬に行われるインターネット申込の抽選に当選する必要があります。

セリ場の音響システムにより、見学者通路にもセリの開始を告げる鐘の音やセリの声が響き渡り、早朝の張り詰めた空気と相まって独特の臨場感を生み出しています。

「食」の新しい顔~豊洲 千客万来

豊洲市場の千客万来
豊洲市場の千客万来

豊洲市場に隣接して2024年2月1日に開業した「豊洲 千客万来」は、江戸の街並みを再現したオープンモールです。万葉倶楽部株式会社が運営しており、食楽棟「豊洲場外 江戸前市場」と温浴棟「東京豊洲 万葉倶楽部」の2つの施設で構成されています。

食楽棟は1〜3階建てで、約70の店舗が立ち並びます。1階には手軽に食べ歩きを楽しめる店舗やラーメン店、2階には「目利き横丁」と「豊洲目抜き大通り」と呼ばれるゾーンに多様な店舗が展開し、3階は寿司や海鮮丼などのフードコートとなっています。御影石や淡路島の「いぶし瓦」、多摩産材などの伝統的素材を使用した木造建築が独特の雰囲気を作り出しており、入場料なしで食べ歩きが楽しめます。

温浴棟「東京豊洲 万葉倶楽部」は24時間営業で、箱根・湯河原温泉の湯を専用トレーラーで毎日直送。東京湾を望む露天風呂や360度パノラマの展望足湯庭園など、都会の中にいながら本格的な温泉体験が可能です。ゆりかもめ市場前駅からペデストリアンデッキで直結しているため、豊洲市場見学の後に立ち寄るルートが非常にスムーズです。

合わせて訪れたい周辺スポット

チームラボプラネッツ TOKYO DMM(徒歩約5分)

豊洲市場から徒歩約5分に位置する没入型デジタルアートミュージアムです。2018年のオープン以来、世界中から来場者を集め、単一アートグループの美術館として世界で最も来館者数が多い施設としてギネス世界記録にも認定されています。2026年現在、2027年まで営業延長が決定しており、2025年1月には新エリアが誕生するなど常に進化を続けています。水に入るミュージアムとして知られ、裸足で進む没入体験が大きな特徴です。

豊洲公園(徒歩約10分)

豊洲市場の北側に位置する都立公園で、東京湾に面した開放的な芝生広場が広がります。運河沿いの遊歩道から東京スカイツリーやレインボーブリッジを望む眺望が人気で、早朝の市場見学後に立ち寄るのにも適したロケーションです。

ミチノテラス豊洲(徒歩すぐ)

ゆりかもめ市場前駅に直結した4街区「ミチノテラス豊洲」は、毎月第3土曜日に「豊洲場外マルシェ」が開催されます。豊洲市場から直送された旬の野菜・果物や加工品などが値打ち価格で並ぶ屋外マーケットで、市場の活気を気軽に楽しめるスポットです。

周辺のおすすめ宿泊施設

ラビスタ東京ベイ(共立リゾート)

ゆりかもめ市場前駅から徒歩約1分という、豊洲市場に最も近いホテルのひとつです。最上階14階に天然温泉の眺望大浴場(露天風呂・サウナ完備)を備え、東京タワー・東京スカイツリー・レインボーブリッジを望む夜景と温泉を同時に楽しめます。共立リゾートの系列ホテルとして「夜鳴きそば」や「湯上りアイス」などのサービスも充実。朝食は豊洲市場から仕入れた食材を使ったビュッフェスタイルで提供されており、市場訪問とセットで滞在する旅行者に好評です。館内にはスカイバー、インフィニティプール(屋内)、アスレチックジムも揃っています。

ラビスタ東京ベイ(共立リゾート)

ラビスタ東京ベイ(共立リゾート)

料金・空室状況を確認:

ホテルJALシティ東京 豊洲(オークラ ニッコー ホテルズ系列)

ゆりかもめ市場前駅から徒歩約2分に位置し、豊洲市場や豊洲 千客万来への徒歩アクセスが良好です。オークラ ニッコー ホテルズ系列のホテルとして、全室20㎡以上を確保した使い勝手の良い客室が揃っています。バストイレセパレートの設計、全室コーヒーマシン完備など機能性にも優れ、ビジネス利用にも対応。1階のオールデイダイニング「汐待茶寮」では朝食ビュッフェも楽しめます。早朝のマグロセリ見学を目的とした旅行者にとっては、徒歩移動で間に合う立地が非常に便利です。

まとめ

豊洲場外江戸前市場
豊洲場外江戸前市場

江戸時代の日本橋魚河岸から数えて400年以上の歴史を持つ東京の食の流通は、豊洲市場という世界最大規模の公設市場として現代に息づいています。早朝のマグロのセリ見学から場内の飲食エリア、場外の豊洲 千客万来まで、訪れるたびに新たな発見のある場所です。

豊洲市場を観光拠点にするなら、ゆりかもめ市場前駅から徒歩1分のラビスタ東京ベイは、天然温泉と東京湾の夜景が楽しめるロケーションに加え、豊洲市場直送食材の朝食という特別なエクスペリエンスも備えており、豊洲滞在の拠点として質の高い滞在が期待できます。

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